タイ国鉄を乗りつぶした話

還暦爺さんの旅ネタ

何人かの先人がいらっしゃるのでドヤれるほどのことはないのでありますが、タイ国鉄の旅客営業区間を乗りつぶしたのであります。まともに全部お話しできるほど動画や写真を撮影しておりませんので、個人的に面白かったと感じたところを御紹介いたします。

きっかけは意外なところから

いつのことであったのか定かでないのでありますが、まだしがない会社員時代のことであります。異動前の職場で仲の良かった若い衆が、終業後わざわざ訪ねて来て「XX(私のこと)さん。ちょっとお話があるんすが。」と話し始めたのであります。季節は冬か春の少し手前でした。

私「おっ! タイか?」
若「ハイ、知ってたんすか。?」
私「うん、何故かそう言う話がここまで届いているぞ。」

その若い衆、タイの系列会社の工場から職業研修に来ていた女性の一人と仲良くなって、彼女と結婚すると同時にタイに移住するらしいという噂が広まっていたのであります。

若「それで春に向こうへ行って、秋に式を挙げるんすけど、出席いただけませんか。?」
私「秋か。ずいぶん先だけど、もしかしてバンコクに来いってことか。? 飛行機代は。?」
若「申し訳ないんすけど。」
私「わははは、わかった。行くよ。詳細決まったら連絡ちょうだい。」
若「○○さんに日本側のとりまとめお願いしているんで、連絡は○○さん経由になるっす。」
私「○○さんも出席か。わかった、わかった。」

そして彼は「ゴールデンウィークにでも遊びに来てください。」(多分社交辞令)と言い残して、春に会社を辞めてバンコクに飛んだのでした。
私は彼の言葉を額面どおりに受け取り次のゴールデンウィークにバンコクに降り立ちタイ初上陸(言い方はこれで良いのか。)を果たしました。

タイ初上陸とホァランポーン駅8:00AM

空港で待ち合わせホテルまで送ってもらい一緒に夕食も摂ったのですが、その際彼から「明日、アユタヤを案内したいんすけど都合はどうですか。?」と尋ねられたので「列車で行けるなら行きたい。」と答えたところ「列車で行けます。7:45ホテルのロビーで待ち合わせましょう。」と約束して初日は終了したのでした。(ホテルはホァランポーン駅の近く)

翌日、約束どおりホテルのロビーで合流し、ホァランポーン駅でアユタヤまでの指定券を無事入手し後は出発を待つばかりとなったところで、突然駅構内にホイッスルの音が響き渡りました。私はあぁアレかと判断してすぐさま直立不動の姿勢をとったのでありますが、彼の方が若干慌て気味でしたねぇ。外国人は直立不動でなくてもお目溢しがあるようですが、念のため現地のルールには従うべきでしょう。 (余談ですが、私はタイの国歌を歌えちゃったりします。)

アユタヤ観光は彼のタイの友人達と合流して、定番の個所をわいわい回ってけっこう楽しめましたが、遺跡の日本語入り注意看板を見た時は情けなくなりましたわ。(居たってことですよね。)

後世の人間がアレコレ言えたものではないけれど
やるなよ、やるなよ、フリじゃないぞ。

秋の結婚式は親類縁者の出席のみ、私たち一般ゲストは披露宴への出席となりました。平日夕方、バンコクの有名ホテルで披露宴でしたが、彼の勤務先(タイの企業)の若い連中が会社終わりに作業着のまま駆けつけ当たり前のように飲み食いしていたのには驚きましたが、通りすがりで新郎新婦とは何の関係も無い人間が飲み食しても良いそうです。これにも吃驚。更に新郎新婦から出席者に現金100THB(=340円くらい)が配られまた吃驚。機会があれば異国の結婚式/披露宴出席も悪くありませんね。

左:当日配布された100THB札 右:新郎新婦からの挨拶状

まずは有名どころから

さて、ある程度知恵と知識がついて自力で動けることがわかると、ちょっと遠くへ行ってみたくなるもので、「メークローンにでも行ってみるか。」となったのであります。

BTSとタクシーでウォンイェンヤイに到着、窓口でメークローンと言ったつもりが渡された切符は途中のマハーチャイまでの切符。この路線はウォンイェンヤイからメークローンまで直通しておらず、マハーチャイとバーンレムは渡し舟と徒歩での移動が必要であることは知っていたので、そのまま受け取り列車に乗車。バーンレムで改めて切符を買いなおしてメークローン着。列車のボロさにちと吃驚しましたが、今は綺麗な車両が走っているそうです。

なかなかワイルドな面構え

例の有名な光景はメークローンから帰る時に目撃しました。線路に覆い被さるように開いていた市場が列車の発車警笛音を合図に撤収の準備を始め、列車が通過する直前に線路上からサーッと引いて行ったのが見えたのです。市場の人も慣れたもので、引いたと言っても車両限界ギリギリの退避でした。動画で撮影できなかったのが悔やまれます。

お馴染みの光景

とは言え、バンコクから近いという理由で乗ったメークローン線ですが、車両の前面はボコボコ(アイキャッチ画像参照)だし、駅構内に解体された車両が無造作に放置されているし、タイ国鉄乗り始め早々に一発大きいのを食らいました。実は最初のトライではマハーチャイからバーンレムの途中で迷子になり、暑さによる疲労に耐え切れずギブアップしました。暑さ対策(晴天時の日傘利用や沖縄の”かりゆしウェア”着用は私にはずいぶんと有効でした。)と退却判断の重要さを思い知った次第です。

これにはちと吃驚

これをきっかけにタイ国鉄乗りつぶしが可能なのではないかと考えるようになったのであります。
よろしければ “タイ国鉄の乗車困難区間” へどうぞ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました