続・株主の憂鬱

還暦爺さんの世迷言

一つ前の記事に少し追記します。
過去記事にてほんの少し触れておりますが昭和54年(1979年)度における当時の国鉄の赤字金額を細かく見ると「東海道本線赤字金額>廃止予定(当時)77線分の赤字金額」であったとのことですので、今回公開された線区別の数字についても同じような見方をしてみます。

金額で見れば幹線区間の赤字が大きかった

番号欄の数字はJR東日本ニュースの最終ページ参照
“本線”や貨物列車ルートがひしめく中ランクインの
山田線と大船渡線はある意味凄い

JR東日本ニュースにて開示された、線区毎の収支に関して2020年度における赤字金額の大きい順に10線区並べると、上位4つが本線で10線区のうち合計8つが幹線もしくは貨物輸送が行われている線区でした。出典は失念いたしましたが、昭和54年(1979年)度における東海道本線の赤字の原因が貨物輸送にあったように記憶しております。尚、貨物輸送そのものに関しては国土交通省主催「今後の鉄道物流のあり方に関する検討会」にて荷主(宅配業者や防衛省、農業団体等)からJR貨物に対してアレコレ物言いが付いているようでありまして、先般の自然災害に伴う貨物輸送の停止と相まってJR貨物としては踏んだり蹴ったりの状況でありますねぇ。

毎度お馴染み営業係数

毎度お馴染み営業係数。見慣れた感じがします。

赤字ローカル線のニュースで必ずと言っていいくらい出てくる用語が営業係数、要するに100円稼ぐために要した費用でありますが、こちらも数字が大きい順に10線区並べてみました。まぁ納得のラインナップとなりましたが赤字金額Top10に入っている線区が無いのでありまして、営業係数のみで鉄道事業の赤字を語るのはちょっと乱暴かもしれません。

とは言え、今後は赤字のみならず運転士等の特殊技能を持った人材の確保も困難が予想されているので現在利用客皆無、且つ今後も利用客の増加が見込めない路線は順次廃止も止む無しといったところでしょうか。

新幹線がくる

1997年、北陸新幹線の長野開業時でありますが、軽井沢駅に新幹線が来たことに伴い横川駅までの鉄道表記が時刻表の索引地図から抹消されました。以後、詳細はともかくとして新幹線開業に伴う鉄道表記の抹消は見られないのでありますが、北海道新幹線の札幌延伸に伴い鉄道表記がバッサリと抹消される区間が発生することになりました。

信越本線のレールが途切れた日は終わりの始まりであったのか。?

現在の函館本線・倶知安駅に新幹線の駅が設定されていますが、新幹線開業と同時に函館本線・長万部~小樽(140.2km)の廃止が決定しており、倶知安駅から見ると札幌方面は小樽まで、函館方面は長万部までが鉄道表記抹消となります。
倶知安町は既に駅周辺の開発計画を進めており、JR北海道も倶知安駅の新幹線対応のために函館本線のホームを移設しております。倶知安町は開発に当たり函館本線の早期廃止を願っていたようでありますが、その背景を鐡坊主先生が鐡坊主チャンネル暇坊主チャンネル(11:50くらいから)で解説されていらっしゃいますのでご興味がございましたら視聴をおすすめします。

今後、他のJR各社においてもこれくらい豪快な並行在来線の鉄路切り捨てがあるかもしれません。日本の人口減少は既に始まっており、超過死亡者数がそれにブーストをかけています。加えて、人口が都市部に集中していることから地方における鉄道の利用客増加は望めないからです。

置きピン、コダクローム、マニュアル露光、炎天下・・・
銀山か・・・、何もかも皆懐かしい・・・

夏の炎天下、C62-3を撮影するためにひたすら暑さに耐えて待ち続けた銀山や小沢も鉄道表記から無くなると思うと寂しいものがあります。

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